かわいくて心温まる映画だった。
無愛想なタクシー運転手と、老人ホームまで送り届けるおばあさんとの凸凹バディもの。
車の車内での会話劇と言えば『ナイト・オン・ザ・プラネット』とか『ドライブ・マイ・カー』もそうだけど、ダイアローグが2人のキャラクターを際立たせておもしろい。
このおばあさん、92歳とは思えない美しさとバイタリティ。あっちに行け、こっちに行けと、注文の多い客なんだけど、道草を食う度に、おばあさんの人生が少しずつ語られて、只者でないことがわかってくる。
このおばあさん、演じているのは歌手のリーヌ・ルノーさん。実際に90歳越えと言うんだからビックリだ!
最初は無愛想でいやいや聞いていた運転手も、次第におばあさんの魅力にやられて、自分の身の上話も始めたり、どんどんと仲良くなっていく。
エッフェル塔、シャンゼリゼ通り、ノートルダム大聖堂、エトワール凱旋門、パリを巡る旅は見る者を観光気分にもさせてくれる。これなら東京でも、ロンドンでも、ニューヨークでも、各国でリメイクできちゃうんじゃない?
そして、おばあさんの身の上話も、佳境を迎えると、ちょっととんでもないお話に!
先はなんとなく読めちゃったけど、それでも、期待した通りの結末(?)って、やっぱりうれしい😊
タクシー運転手とおばあさんの忘れられない人生の1ページ。映画を見終わった後、ふと自分の人生も思い返してみたりした、素敵な素敵な作品です。