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パリタクシーのtokoのネタバレレビュー・内容・結末

パリタクシー(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

お金の為にタクシー運転手をしてるシャルル

一見、仕事も適当で荒れた印象のシャルル
初めは92歳のマドレーヌもお金持ちのマダムに見えました。

共通点のない2人…初めは話も噛み合わない。
マドレーヌの辛い昔話に段々引き寄せられるシャルル。

思い出の土地に寄り道してくれたり、マドレーヌの苦労話をちゃんと聞いてくれます。

私の、2人の初めの印象は変わって行きました。

シャルルにも愛する妻と娘が居るんだね。
普通なら稼ぎの悪い旦那さんを見捨てても良さそうだよね?(初めはそう思ってました)

2人とも初めて愛した人を大切に想っていました。
マドレーヌは別れても愛した人を忘れなかった。
愛されたかったけど叶わぬ過去…壮絶な人生なのに自分を貫いた人生。マドレーヌの強さが素敵。

愛する家族の為に休まずタクシー運転手として働くシャルル。
こんなに働いても生活は厳しい。

偏屈で乱暴なシャルルの態度に初めは嫌な奴と思ってたら、家族を大切に思う無骨な性格かな?と印象が変わって行きました。

お客と運転手としての会話が少しずつ会話が増えて、しかめっ面のシャルルの顔も穏やかになって行きます。

マドレーヌの辛い昔話を聞きながら、同情の言葉と共に人生の先輩を敬う態度にシャルルが心優しい人だと感じて行きました。

きっとマドレーヌが生きていたら、シャルルは奥さんや娘さんを紹介して ひとりぼっちのマドレーヌに少しでも楽しい時間を過ごさせたと思います。
愛する人が居る幸せを再認識させてくれたマドレーヌの為に…

そんな終わり方でも良かったなぁ。
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