まなか

パリタクシーのまなかのネタバレレビュー・内容・結末

パリタクシー(2022年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ほっこりロードムービーかと思いきや……。
中年タクシー運転手シャルルと92歳のマダム、マドレーヌの会話からマドレーヌの壮絶な過去が分かる。
DV夫と連れ子の7歳の息子マシューにも暴力。マドレーヌが嫌がっているのにレイプする。殴り、優しくする、典型的な支配のやり方。男は怒鳴ることで女を支配するし幼稚。フランスでも昔はDVで離婚する女性は少なかったんだ1950年代は……。銀行口座を作るにも夫の許可が必要だった。

男社会の男尊女卑。

マシューはマドレーヌの母が育て母はマドレーヌの味方で良かったが、マシューは海外へ行ってしまう犯人の息子と言われ続けていじめにもあっていたから。マシューはカメラマンとして海外に行き殺害されてしまった。
だがマドレーヌが守らなければマシューはもっと暴力を受けただろう。息子ではなく娘の設定にしてほしかったそうすれば母が守ってくれたことが同じ女性として理解できたかもしれない。
マドレーヌは強い精神の持ち主だと感じた。

私の祖母も祖父を嫌っていたし親も私も嫌っていて捨てたがっていたし早死してくれて良かったよ暴力はなくとも酒飲みで稼ぎもなく害悪でしかなかったから。

フラッシュバックするかもしれないので見る際は注意を。

マドレーヌは老人ホームへ行く。
私がシャルルだったら時々マドレーヌに会いに行く。同じ女性として話したいことがたくさんあるからだ。
マドレーヌは女性解放運動やDVのアイコンになっていた。

『女性たちよ、声を上げよう』
『ストップ、フェミサイド』
フェミニズム映画だ。

マドレーヌは心臓に重い持病があり、シャルルと妻が会いに行ったら亡くなったと。シャルルは妻にマドレーヌを会わせたかった。

こんな出逢いは忘れはしない、忘れられない。

マドレーヌは亡くなる前手紙と金を職員に渡し、職員がシャルルに渡す。

マドレーヌはあの彼とダンスをしている、会えたんだな天国で。

でも私は美化はできない
まなか

まなか