なれるにこ

ストーリー・オブ・フィルム エピソード8. 世界を席巻する新しい波のなれるにこのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

【1965-69 世界を席巻する新しい波】
東欧の監督
ポーランド:
アンジェイ・ワイダ『灰とダイヤモンド』ウェルズ風の表現主義、シンボルに意味を隠す
ロマン・ポランスキー『水の中のナイフ』閉そく感、モダニズム。
イジー・トルンカ『手』人形アニメーション、象徴性が高い、人生の悪夢
ミロス・フォアマン『火事だよ!カワイ子ちゃん』虚飾を排し記録映画のように撮る。
チェコスロバキア:
ヴェラ・ヒティロヴァ『ひなぎく』
ハンガリー:
ミクロシュ・ヤンチョー『ザ・レッド・アンド・ホワイト(原題)』移動ショット、顔に寄らない客観的な撮り方
ソ連:
アンドレイ・タルコフスキー
『アンドレイ・ルブリョフ』人間の魂の昇華や超越を扱う。
『鏡』魂の旅立ち
『ストーカー』絶対者を認識、「奇跡」の表現、物理現象と霊的現象の融合
『ノスタルジア』ラストシーン、無限の存在への気づきと物質に宿る魂
セルゲイ・パラジャーノフ
『火の馬』目線以外の高さからのショット


日本:
敗戦以降、怒り、トラウマ、屈辱、社会問題
大島渚
『少年』現代日本の強欲さを皮肉に表現。
『愛のコリーダ』日本の国民性や国粋主義への挑発、阿部定を日本の幻想を打ち砕く存在として描く。
今村昌平
『にっぽん昆虫記』昆虫を奮闘する人間に例える、ワイドスクリーンで背景にピントを合わせて奥行きを表現。
『マダムおんぼろ』
人間の下半身と社会構造の下層部、セックスと階級


インド:
リッティク・ゴドク
『非機械的』感情の高ぶりの表現、
感傷的な思いを歴史の痛みに対して向ける。インドの分離独立を「インドの原罪」と表現。
『理屈、論争と物語』音をゆがめる、音と映像の対位法的処理、
影響:マニ・カウル『ウスキ・ロティ』現実より時間の流れを遅くする、長回しや時間の想起・誇張は「待つ」ことと一致する、待つ間に心の中に世界が創られる、君が全世界を創る。


ブラジル:
クラウベル・ローシャ、貧困には暴力が付きまとう

キューバ:
『怒りのキューバ』最小限の要素で怒りと政治を表現

イラン:
フォルーグ・ファッロフザード、ショット同士が詩のように韻を踏む
影響:サミラ・マフマルバフ

セネガル:
センベーヌ『ブラック・ガール(原題)』


イギリス:
デヴィッド・リーンとリンゼイ・アンダーソン『土曜の夜と日曜の朝』テーマを労働者としながら富裕層のやり方をおしつけた。
リチャード・リスター、ビートルズの映画、若者の高揚感


アメリカ:
ケネディ暗殺、マルコムX暗殺、ベトナム戦争
『プライマリー(原題)』大統領選挙の記録映画、こっそりと観察する、余計な演出は一切ない、小型カメラの開発
ジョン・カサヴェテス『アメリカの影』ニュー・アメリカン・シネマの先駆け
ヒッチコック『サイコ』
アンディー・ウォーホール、モダンな映画の露骨さを突き詰める、『ブロウ・ジョブ』男性のクローズアップのみ、表現要素を徹底排除
ハスケル・ウェクスラー『アメリカを斬る』物事をフレームの中に収めるということは観察者に馴れるということ、そのとき参加者になることを免除される、ゴダールの手法の応用、視聴者に撮影することの政治性を問いかける。

映画会社の買収、映画学校の広がり
ロジャー・コーマンのB級映画で経験を積む
デニス・ホッパー『イージーライダー』旅は永遠に続かない
スタンリー・キューブリック『2001年宇宙の旅』カメラの位置を重視し頻繁にしたから撮る、カメラとセットを同時に回転、映画は物語を見る窓ではなく言語や思考法、何よりも時間と結びついている。