さすらいの旅人

大名倒産のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

大名倒産(2023年製作の映画)
3.4
★塩引き鮭はご飯には最高のお供だ
【BS/WOWOWシネマ/BD録画視聴/シネスコサイズ】
 
時代考証を完全に無視した現代風コメディ時代劇。
当時、倒産という言葉自体があったかどうかは疑問であるが、小学生でも分かり易い内容には好感が持てる。言葉自体が「まじか」と思わせる今風の使い方は時代劇である事を忘れさせる。ただ、切腹まであと何日のデカ文字で時代劇と言う事を再認識させてくれた。

藩の計画倒産を巡る騒動だが、現代社会の問題点などを巧みに入れて面白かった。ただ、映画として観た場合は単なる松竹喜劇の域を出てない。安心して観られ、最後は松竹得意の人情喜劇で泣かせる王道パターンだ。キーパーソンの杉咲花演じるさよが問題解決引受人らしく生き生きしていたのが印象に残る。ただ、もう一ひねりあればなあ…。

あと、何と言っても最高のご飯のお供の塩引き鮭に脚光を当ててくれたのが嬉しかった。ご飯何杯でもいけます。