人工知能が飛躍的な進歩を果たすもそれによって生まれた最新の人造人間ハーランが反乱を起こして史上初のAIテロが起こった2043年。それから28年後、国際共同連盟所属アナリストでかつてハーランと生活を共にしたアトラスが、忌み嫌うAIを搭載するロボットと銀河系の惑星に姿を潜めるハーラン討伐の冒険へ向かう様を描いたSF映画です。
ドウェイン・ジョンソンとのコンビでパニック映画の大作を成功させたブラッド・ペイトンが、かねてより脚本執筆が進められていたアイディアを映画化したNetflix配信作品で、国際的な知名度の高さから近年は配信作品に引っ張りだこのジェニファー・ロペスを登用して思惑通りに公開初週での最多視聴回数を稼ぐも物語は酷評を集めました。
景気の良い配信映画らしく一億ドルのビッグバジェットを投じて映像クオリティを担保しますが、それで描かれる物語がヒステリックな主人公が喚き散らかすばかりでは元の木阿弥です。ロボとのずれた掛け合いでユーモアを、人造人間との「因縁」でエモーションを狙うもいずれも日本の子供向け映画にも及ばない、劣化版『鉄人兵団』です。
