なんて酷いことを…
日本史の闇である衝撃的な「福田村事件」を描いた本作。こんなに酷い事件が日本で起きていたのかということに対する失望と、事件の背景を知ることができたことに対する感謝。対極すぎる二つの感情に苦しめられた136分でした。
あまりにも衝撃的だったのでまともにレビュー書くことさえ難しい本作。集団心理が引き起こす卑劣さ、野蛮さが脳内に染み込みます。永山瑛太演じる新助のとあるセリフが本作の全てを物語っています。
事件が起きるまでは、様々な視点で物語が進む所謂"群像劇"で、ゆっくり時間をかけて各登場人物の性格などを表現することができていました。だからこそ、事件が起きた時の胸の痛みは凄まじいもの。
記憶に残る作品であることに違いはありませんが、映画の作りとしてはイマイチな部分が目立つ本作。実録ドキュメンタリー風作品だったら間違いなく素晴らしい作品になっていたと思います。
久しぶりにピエール瀧の演技を拝見することができた。
2024.5.23 初鑑賞
