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ロスト・キング 500年越しの運命のeigajikouのレビュー・感想・評価

4.2
サリー・ホーキンスとスティーヴ・クーガンの壊れかけた夫婦の2人の演技がさり気なく上手くていい感じだった。
スティーヴン・フリアーズ監督とスティーヴ・クーガン&ジェフ・ポープの脚本、クーガンと名女優のコンビ(『あなたを抱きしめる日まで』のジュディ・デンチ、本作はサリー・ホーキンス)もう鉄壁の体制。
クライマックスの演出が若干やり過ぎ感あったけど、ホーキンス演じるフィリッパ・ラングレーのリチャード三世遺骨探しのチャレンジの流れが、ミステリーとしても興味深く見せてくれるし、狂言回し的な幻影のリチャード三世役ハリー・ロイド(トムヒル似⁉︎)もとても似合っていたし違和感ない存在だった。
アカデミアの世界あるある描写の織り込み方も、ラストの塩梅も希望があって好感。
こういう脚本が上手くて、役者の芝居も良い“事実に基づく物語”は大人が見て面白いし、こんな新作がもっとあったらいいのにと思う。
実際に大変だったリチャード三世の遺骨の発掘を、これまた手間をかけてリアルに再現しているのが素晴らしかった。

(本作は公開時に見たかったが見逃し、やはりとても見たかった『スペンサー』と2本立ての贅沢な鑑賞で最高だった)

キネカ大森名画座
《誰も知らない大河の片隅》
『スペンサー ダイアナの決意』と2本立て
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