ケツネコロッケ

機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのケツネコロッケのネタバレレビュー・内容・結末

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

ガンダム好きだし、世代だし
とりあえず行くか…くらいで鑑賞しましたが、
正直めちゃくちゃ良かったです。


話自体はツッコミどころもあるし勢いで駆け抜けてった感は否めませんが、それをもってあまりあるほどの「これが見たかったんでしょ?」を供給してくれるので、個人的には満足でした。

【良かった点】
・DESTINYときちんと向き合っていた
続編なので当たり前ですが、思ってたよりDESTINYありきのストーリーになっていたのが驚きました。
SEEDのテーマである「遺伝子」に対して、恋愛という切り口で話を運んでいたのは何となくSEEDっぽいなと思いました。

・キラとラクスがきちんと人間していた
SEEDの後半にかけてキラとラクスは人間性を喪失し、Dr.マンハッタンとかあのレベルまで行ってたと思うんですが、今回破茶滅茶に悩んで取り乱すキラは非常に人間に見えました。

「みんなが弱いから」という台詞をキラの口から言わせたのはめちゃくちゃに良かったと思います。

ラクスも同様、キッチンに立ったり襲われて涙したりと、DESTINY以降に出来上がったイメージを払拭するかのようなシーンが多く、かなり好感度が上がりました。

アグネスとキラとの一件での発言や、前述のキッチンのシーンで「自分は遠くで見てるだけ」という葛藤のフリをつけてからの最後の相乗りの流れも綺麗だなーと思います。

・シン、デスティニー大活躍
シンがめちゃくちゃ可愛く描かれてて驚きました。一番救われたキャラと言っても過言ではないんじゃ無いでしょうか。
DESTINY本編ではインジャに足蹴にされて終わったデスティニーも、今回は十分すぎるくらい活躍の場を貰ってて良かったですね…
(魅せ方がかなりギャグじみてましたが)

・アスラン
出しどころのバランス取りが上手かったと思います。
キラとラクスの物語に焦点を絞り、アスランは若干メンター的な立ち回りに徹してたのは良かったと思います。
キラとラクスとアスランの関係がややこしいのを茶化してたのもすごい良かったですね。

あとアスランの内心がスケベで良かったです

・兵器描写の容赦なさ
核とかレクイエムとか、被害者の描写がかなりしっかり描いてたのも、DESTINY以降ついてた「綺麗事の作品」みたいなイメージを払拭するようで好感持てました。

・ミーティア
やっぱミーティアかかると嬉しくなりますね

・デュエルのランサーダート
・ズゴック
・ドラグナー

【気になる点】
・ムウと仲良くしてるシン
・キラが暴走した理由が結局良くわからん
・名前、マイティーストライクフリーダムて


総評として、話運びで見ると結構ご都合的ではあるんですが、キラの傲慢さに向き合い人間として掘り下げて、その上で今までのキャラクターや機体にきちんと活躍の場をもたせてたのはかなり丁寧じゃないでしょうか。
SEEDというブランドの良さやイメージ、課題をしっかり俯瞰しつつ、ファンの望む形でアンサーを返してたと思いました。ここまで思い切るのは、2006年じゃ無理だったと思います。

20年近く寝かせた意味、あったと思います。


ちなみに、ニコルは2回でした
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