c191m

機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのc191mのネタバレレビュー・内容・結末

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

前夜は寝付けず、起きたら上映1時間前。
慌てて家を飛び出し映画館に着いたのが20分前。
売店が人で溢れてて何も買えず、飢えと渇きを堪え映画館で一番大きいスクリーンの前から2列目のど真ん中。
視界を覆うサンライズロゴ。
いつものハロがピンクちゃんになってる。
20年待った。
当時は小学2年生だった。僕のファーストガンダムだった。初めて買ってもらったプラモデルは1/100 フリーダム。学校の友だちとチャンバラごっこをするときは土間から出撃した。高校生のころは部活をサボってプラモ屋に通った。
大人になってもガンダムが好き。なかなか時間はかかるけどガンプラも昔より丁寧に作れるようになった。でももうSEEDのストーリーの続きは見れない。そういうものだと思ってた。
SEED FREEDOMのタイトルが発表されたときは驚いた。夢かと思った。
新しい戦艦、新しい機体。でもちゃんとSEEDだ。いくらかファンタジーが増えた気もするけど、宇宙世紀のオマージュもたくさんある、僕が好きになったSEEDだった。
序盤で出撃や戦闘を見てワクワクしたし、アークエンジェル撃沈までがみんなやられちゃうしもう悲しくて悲しくて。20年慣れ親しんだ戦艦がこうもあっさり…。でもターミナルと合流してアスランが頼もしくて、フリーダム、デスティニー、インパルスが出てきて、急制動にタンホイザーにシルエット全機射出にニコルの戦術でデュエルとバスターがミーティアで?!
言いたいことはたくさんある。でも総じて良かった。良かったし、めちゃくちゃ泣いた。隣の知らないお兄さんも泣いてた。後ろからすすり泣きが聞こえた。
夜になってもまだ涙が出る。これは大変なことになったぞ…しばらく何も手につかないかもしれない。

キラ。人間らしさが戻った感じがした。みんなを守りたくて足掻いている感じが本当に危うくて不安だった。ラクスとすれ違うのも普通の恋愛だと思う。でもちゃんと助けてくれる仲間がいて良かった。悩んでるから洗脳されちゃうし、ライジングフリーダムもやられちゃったけど、レクイエムを自分に向けさせたり、ストライクフリーダムが被弾したり、フェイズシフトダウンしたり、換装しておでこビーム撃ったり、もうめちゃくちゃロマンがある演出をしてくれた。

アスラン。迷いがないとこんなに強いのか…!ってくらい活躍してた。序盤出てこないし寂しかったけど、まさかのズゴック。ストライクフリーダム弐式も無傷でキラに返すし、キラとラクスとシンのことを信じてたし。劇中2回もキラのピンチに駆け付けるとかかっこよすぎた。
最初にキラを助けに来た時はなんかみんな引き連れてきて楽しくて頼もしい別動隊って感じがして嬉しかった。ズゴックの等身も相まってなんだか可愛らしい。まさかインフィニットジャスティスが入ってるとは思わなかったけど、ズゴックは登場から破壊までかっこよくて潔くて美しかった。

シン。DESTINYのころが凶犬なら、FREEDOMでは子犬だった。キラに認めてもらえなくて拗ねてるし、キラがバカにされて怒って剣劇するし、アスランがキラを殴った瞬間すっごい睨んでるし、ミレニアムを任されたときにはめちゃくちゃ嬉しそうだし。クライマックスバトルも見せ場だらけでよかった。ジャスティスだったから負けたんだとか、何も考えていないとか、闇が深すぎるとか、ミラージュコロイドで影分身とか、設定上装備しているが使ってなかったデュートリオンビーム送電システムをついに使ったり、細かいことより勢いに圧倒された。イモータルジャスティスやられちゃって生身で敵に追われてるときは本当にはらはらしたけど。

ルナマリア。ソードインパルスの色が真っ赤になってて、なるほど出力が上がってパーソナルカラーになるのはなかなかアツかった。また一人だけ別行動してて今度はみんなやられちゃって…狙撃は成功させるし、ブラストインパルスでオールレンジ攻撃しててめっちゃかっこよかったし、すごい成長したなあ…ガンダムに乗ってデュートリオンビームでキスしないでw欲を言えばロマン重視でコアスプレンダーで出撃してドッキングをやってほしかったけど、「ルナマリア・ホーク、インパルス出るわよ」は何気に初なのでは。

ラクス。ちょっと大人びて色気が増した。洗脳されそうになるのに毎回ギリギリで回避してたし、キラが生きてると疑わなかったし、押し倒されても負けないし。マイティーストライクフリーダムのサブシートで額のビーム砲を使う申請を承認したり、ジェスチャーでマルチロックオンしたり。戦闘をするラクスは新鮮だけど、かっこよかった。まあ、プラウドディフェンダーがバイクみたいなコクピットでなんかヴィルキスや紅蓮みたいだなって思ったしカメラワークがえっちでした。

ムウさん。ムラサメに乗るのかーとは思ったけど、普通に強かったしめちゃくちゃ頼れる兄貴って感じだった。大破したアークエンジェルからマリューさんを救えてよかったし、アカツキもすごい活躍してた。てか、え、ヤタノカガミってレクイエム跳ね返せるのw

マリューさん。アークエンジェルからクルーを退艦させた時死んじゃうのかと思ったけど、真下に座席動かせるんかーいwミレニアムで戦闘艦橋に移動したらもうデカいモビルアーマーで戦ってるみたいになってすごかった。ラクスもそうだけど自分で直接戦う人がいておもしろかった。戦術バジルールは泣いちゃったし、ローエングリンじゃなくてタンホイザーとかアツすぎるでしょ…!

カガリ。ちょっともう政治家ポジションになっちゃって出番少なめな気がしたけど、ちゃんと頑張ってるしアスランのこと信じててこっちも迷いがない。ストライクルージュちゃんと直したんだね。レクイエムの標準にされた瞬間の行動が早いし、オーブの市民の避難シーンで車を掴んで運んでるM1アストレイが本当にかっこよかった。国民のことを第一に考えたすごい良い国なったなあと。リモートで戦ってるの面白かったけど、自機の操縦を一瞬かもしれないけど任せるなんて、アスランとカガリの絆が強すぎる…!
あと声優さん変わってもカガリはちゃんとカガリで違和感とか感じませんした。

イザークとディアッカ。優秀すぎる…クーデターの動きを察知してエターナルに避難させるまでの動きといい、デュエルブリッツとライトニングバスターなんて出てきて本当にもう…かっこよかった。
ミーティアはそうね、これまではフリーダムとジャスティスが使っててどうにも鬼に金棒すぎたけど、今回は適切な運用をしてたんじゃないかなと。死んでいった人たちのことを、忘れちゃいないさ、だからこそもうこんなことは終わりにしなきゃならねえ。って、ほんとに、SEEDのテーマを体現してて良かった。

ハーケン隊。DESTINYだとモブキャラみたいな感じがしてたけどいつの間にか大事なキャラクターに。2人やられちゃって本当に悲しかった。ヒルダは本当に良いキャラになったし、シンを助けたり、シンを制止したり、ルナマリアを援護したり、過去のムウさんのキラに対する動きに近いことをしててかっこよかった。

アーサー。まだへっぽこ副官だし、最後は職を追われてて笑っちゃった。でもやっぱり良い人で、変わってなくて嬉しかった。好き。

新キャラは…アグネスはクェス感がしてちょっとムカついたけど、最後は助かっててよかった、幸せになって欲しいと思う。ファウンデーションはなんか、イングリットが本当に切なかった。オルフェは、エンブリヲ感あるし何コイツ!って思うけどDESTINY序盤のパトリック・ザラのシンパに対してデュランダルのシンパって感じならなるほどよく分かる。ブルーコスモスの逆バージョンってわけね。そうそう、コンパスが追ってた黒幕?は野放しですよね。続編やるなら付き合いますよ。あ、やらない?そうかー。

いやあもう限界ですわ。上映が終わってからしばらく座席で放心してた。Twitterに感想かけないし(ネタバレになるからってのもあるけど、興奮で言葉がまとまらない)とりあえず顔を洗いに行きました。
パンフ買えてないので明日また映画館行きます。
そして来週また観ます。Dolby Atmosとかで観たいな。


2024/01/28
舞台挨拶ライブビューイング付きの回、チケット取れたので観た。

2回目なのにやっぱり涙が止まらないわ。
アークエンジェル撃沈からミレニアムに乗り込んでくるまで、ルナマリアとキラにすごい共感した。
みんなやられちゃうの何回観ても苦しい…
散々洗脳されそうになってるラクスを見せられた不安をアスランに「しばらく見ない間にラクスはずいぶん変わったんだな?」って言われてハッとする自分がいる…
マイティーストライクフリーダムになってから一発も被弾しないキラはやっぱり一人じゃなくて二人だから強いとか、力が強さじゃなくて愛が強さだってことなのかな。そう思うと最終決戦はアスランもカガリと一緒に戦ったし、オルフェはイングリットの愛に気づけてないので負けちゃうわけか…
ていうか、ドッキングしたらエンゲージ!って言ってたなあ。示唆が強いw
オマージュはいろいろやってるって監督もインタビューに答えてたけど、本当にいろいろやってるなあ
うちーかたーはじめ!!ってなにかと思えば、宇宙戦艦ヤマト2199じゃん。副官が大塚芳忠さんなのもそれか。ミレニアムのタンホイザーと突撃用の出っ張りの位置も宇宙戦艦ヤマトだよなあ…
ノイマンちゃんと活躍してた。緊急制動だけじゃなくて、マリューさんと一緒に戦闘艦橋に上がってた。
2度もフリーダムを助けるズゴックはやっぱり、歴代の宿敵の機体が今シリーズの主人公を助けるって図に意味もあると思う。にしてもズゴックかっこいいな…
インパルスとデスティニーのデュートリオンビームと、ストライクフリーダム弐式とプラウドディフェンダーのドッキングはやっぱりちょっとそういう暗示というか示唆なんだろうかw
前半の夜にミレニアムのサイドデッキで黄昏れるシンと部屋でふて寝するルナマリア…シンはキラに認めてもらえなくて焦ってるから失敗したとかそういう感じすかね?
剣劇するシン、やけ食いするシン、アスランを睨むシン、仲裁に入って二人から一発ずつ殴られるシン、ミレニアム任されてめっちゃ嬉しそうなシン、デスティニーで無双するシン…DESTINYのときはあんまり好きじゃなかったんだが、シンって良いキャラだなあと気付かされた。
あとは、コノエ艦長が優秀すぎる…
ミサイル飛んでくる可能性に気づいて迎撃装備でルナマリア緊急発進させたり、アークエンジェルクルーのミレニアム強奪を予見してたり…まあそれはハインライン大尉もかw

2024/02/02
Dolby Atmos版を見た。
やっぱりアスランがキラを修正するシーンが一番泣ける…
あと、シンに注目してると表情の変化が本当に面白い。
「隊長!俺も行きます!」って言うもなだめられ、「信頼されてないのかな…」と落ち込み、「ヤマト隊のシン・アスカ!」って切り込んでいき、キラに制止され背筋を伸ばし、すごい不服そうにピラフを食べ、アスランがキラを殴った瞬間睨みつけ、デスティニーと再会して悪い顔をし、ミレニアムを任せられて満面の笑み…
最高じゃん…良かったなあシン。
あと、キラがストライクフリーダムを見てちょっと驚いてたので、プラウドディフェンダーってもしかしてライジングフリーダムに装備するつもりで調整してた?冒頭でもライジングフリーダムの目の前に置いてあるし…

2024/02/09
Dolby Cinema版を観た。
ミッドランドスクエアシネマの専用スクリーンなので、Dolby Atomos版よりも音響も良かったように思う。
無線通信と艦内放送の音の響き方の違いや、出撃時の迫力がダンチなのよね!
いやあ、何度観てもアスラン強いし、シンとルナが可愛いし、キラが健気だし、良いなあ…
ていうか「お前を殺す…!」も言ってたな、笑っちゃった。イザークママの優しい目線が好きすぎるけどあの視線のやり取りだけまだよく理解できてない…

その後、Dolby Cinema、4DX、通常版と計6回毎週観た。
ようやくMeteorまで心が追いついてきた。改めて、「お前を殺す」とか「修正してやる」とか盛り込みまくってるなあというのと、ほぼすべての登場人物に触れる(アルテミス要塞なんて連邦の士官まで思い出しちゃうし、カズイやバルトフェルドさんみたいに一瞬映る人、戦術バジルールにニコルの戦術)とかまじでファンサービスの塊、お祭りなんだなあと。その上でちゃんと新作として成り立ってて良かった。
フリーダム強奪事件?のOVA?みたいなのが作られるかもしれないらしいが、そのときは是非、サイがなんでそこにいるのかとか、バルトフェルドさんやアークエンジェル新キャラたちにもう少しフォーカスを当ててほしいな、とか。
c191m

c191m