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機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのKのネタバレレビュー・内容・結末

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

小学生の時に観てから大好きな作品だが、正直不安も大きかった。だが、映画の内容は20年越しのファンサービスが満載な上にキラとラクスの物語にもきっちり落とし所を作ってくれていて、カレーを頼んだら山盛りのカツカレーが出てきたような気持ちだった。上映後の興奮に包まれた館内の雰囲気と、劇場から出て行くSEEDオタク達の晴れやかで興奮に満ち溢れた表情が忘れられない。「ガンダムSEED」という作品への好き嫌いが入り混じる複雑な感情が2時間で一気に浄化される体験を、同じ年月をどこかで生きてきた劇場一杯のSEEDオタク達と共有できたことは、とても幸せだった。
ただ、観てる間は後半のSEEDらしからぬ王道スーパーロボット物的な展開に正直困惑した。美麗なキャラとド派手なロボットアクションで一見華やかに見えるが、実は終末戦争一歩手前の陰鬱な世界観というSEED世界のシリアスな温度感がすごく好きだったことを改めて自覚した。だが、この映画は「SEEDらしさ」から少し離れたからこそ、キラやラクスが人間臭く悩み、アスランが力強く諭し、最終的にキラが「仲間に頼り、愛する人に気持ちを伝える」というとてもシンプルな結論に至れたのだと思う。これは、ある意味20年という年月があったからこその答えだと感じる。シン・エヴァンゲリオンや蒼穹のファフナーTHE BEYOND、そして今作と、長い年月を経て完結した作品は、作品の中の考え方や枠組みの外側から何か新しい視点が差し込まれて、シンプルに気持ちよく作品が終結するという印象がある。仮にこれらの作品が短期間で「完結」しても、全然人々に受容されないものになっていたのかもしれない。作り手も受け手も年月を経て変化した先に多くの人々に愛された作品の終着点があることは、とても美しいことだと感じるし、感慨深く思う。


あと、デュエルとバスターが出てきてくれて本っ当に嬉しかった…!ありがとう…!GAT-Xシリーズ大好き…!
あとデスティニーマジでカッコよかった!!Gジェネウォーズの戦闘シーン見た後に本編観てちょっとがっかりしたり親に買ってもらったMGの膝関節と羽根を速攻でへし折ってマジ凹みしてた小学生の自分にこの活躍を教えてあげたい…!
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