とある事件に関わったマイノリティたちの喜びと純愛、そして苦難と生きづらさを描いた作品。
特殊な性癖を持っていることで、世間に馴染めない人たち。彼らが抱えている孤独の重さが余計に他人を遠ざけてしまう。
圧倒的少数派の価値観をどう捉えるべきか…まだまだ議論が足りていない。故にコメントも難しい。正しさを振りかざして議論をする時代はもう終わったのだと思う。
ただ、どんな価値観であっても、人としてのルールやモラルやマナーを守れなければ、社会で受け入れらることはない。それを欠いてしまえば、迷惑を感じたり被害を受ける人がいることを忘れてはいけない。
「観る前の自分には戻れない」というキャッチフレーズ…確かにこの作品を観れば価値観が変わる人がいるかもしれない。少なくとも彼らのような存在を意識するようにはなる。
役者がキャラクターにハマっていて、演技も素晴らしかった。ほとんど笑わない新垣結衣はまるで別人のようで、その陰鬱さに引き込まれた。
そして最後のセリフが重く深かった。しばらく後を引きそう。