フェティシズムの話、「正しい」欲と「正しくない」欲の話。心を掻き乱される作品。
映画としての作りはいたって普通なのだが、マイノリティの描き方は芯を食っていると思う。LGBTQ とかダイバーシティという言葉を使うことで思考停止している世の中へのアンチテーゼ。セリフが良いのは 浅井リョウ の原作 (未読) によるのだろうなと推測。
そんなヤツらいないだろと思っている自分が、いつの間にか、こんな人たちがいてもおかしくはないかなと思うようになっている、その作劇に巧みさを感じる。
死んだ目で世界を呪う、全く可愛くない 新垣結衣、拒絶されそれでも微かな救いを感じさせる 東野絢香、例によってイヤなヤツ演じる 吾郎ちゃん、みんな良かった。
