なち

正欲のなちのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
4.1
いや~、深い…分かってはいたつもりだけど深かった…。

原作内容全く知らず、予告映像知識だけで観てきました。それでもテーマはずっしり伝わったし、観終わった後もだんなさんとしばらくずっと話すくらいには引き込まれました。

普通って何??と突きつけられた感じ。主要人物5人くらいがそれぞれ色んな想いを抱えてて…予告の通り吾郎ちゃんが普通論者代表?って感じなんだけど、観ていて自分は吾郎ちゃんよりに考えてしまってるなぁと反省してみたりして。でも、吾郎ちゃんの奥さんの気持ちも痛いほど分かるから途中自分の子育て思い返しちゃって涙出てきたよ…。

色んな立場の人達が出てくるからみんな誰かしらに重ねて観ることができるかもしれない…。それは悩んでる側しかり、そうでない側しかり。

ガッキーも磯村くんもあと大学生の2人もみんな演技うまくて…でも圧巻は最後の吾郎ちゃんの目の演技。なんか、あのガッキーとのやりとりが全て持ってったかなー。

常々重いテーマは苦手と言ってるんだけど、こういう観た後にお互いの考えをぶつけ合える作品もいいよねぇと改めて思いました。まぁ、重かった分「翔んで埼玉」とかでひたすら笑いたくもなったけど笑

深くて考えさせられるテーマだったけど全く長さも感じられなかったし、最後のガッキーの台詞のおかげか明るい気持ちになれました。









ここからネタバレ…








いや~、小児愛好者の人に検事である吾郎ちゃんが詰め寄るシーン…某事務所を思い出してしまい観てて辛くなるくらいだった。

あの水フェチ3人目の人は結局他の2人を庇わずに小児愛好の共犯に引き釣り込んだってことだよね?あの人を誘ってしまったあの大学生の子がこの先、人を信じられるだろうか心配でならない…。磯村くんには待っていてくれるガッキーがいるからいいんだろうけどさ…。

吾郎ちゃんも、最後のガッキーの「普通のことです。いなくならないからと」っていう意味が伝わったみたいだから考えを改めて息子くんと奥さんともやり直せるといいなと思う。また言うけどあのときの吾郎ちゃんの演技最高にうまかった。

うん、いい作品観ました!

ってか、最初に「bitter end」って言葉が出てきたから「あぁ、これはそういう終わりなのね…」って覚悟してたらエンドロールで制作会社名ってわかってずっこけた笑
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