『正欲』内容を知らなかったこともあり、その現代的でもはや身近なテーマに惹き込まれた。「普通とは」と、欲望や人間関係に悩む姿を演じる役者陣が素晴らしい。ただ自分が言えることでないかも知れないが、問題も感動も分かりやすくて、小説で味わう方が深みがあり、これだと逆に閉じてないかという懸念は残った。社会的な意義はあると思うが。展開や人物描写のダイジェスト感も気になって原作が読みたくる映画だった。
『正欲』分かりやすい、と簡単に言ってはいけないかも知れないが、共感や想像しやすかったし、表現からもそう感じた。役割、台詞、表情とすべてで演出してくる。それとイメージ映像が当たり前過ぎたり、のっぺり照明のアップが多かったりで、綺麗すぎるというか見やすくて、ちょっと物足りなかった。
