古川

正欲の古川のレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
4.3
自分にとって普通でも相手から第三者からしたら異常。でも生活に溶け込むために必死で隠して生きる。
最近でいうと「LGBTQ」という言葉をよく聞きます。
同性愛者が煙たがられていた社会から現在はそうではない社会に少しずつなっていってます。
でも、昔の風習はまだ残っていて
男性として生まれ男性が好きでも嫌われるから、キモがられるからという理由で自分の気持ちを押し殺して生活している人って結構いると思います。

予告でもあったように
「自分がどういう人間か
人に説明できなくて
息ができなくなったことありますか」
まさにそのこと

僕は小さい頃から仮面ライダーが好きで
大人になった現在でも見てるのですが
両親からは「いつまで子供番組を見ているんだ」「情けない」
学校生活では「高校生になってるのに
仮面ライダー見てるやつは変だ」とか
直接言われたことはないのですが、
そう話が取り上げられているのを聞いて 
「自分っておかしいんだ」「人と違うんだ」と
閉じこもった時期を思い出しました

大人になるにつれ、趣味の合う友達に出会い、今では職場でも公言できています
大人になった今でも
「まだライダー見てるの?」ってバカにする人はいますが、それが自分だから。
今ではシン仮面ライダーやBLACK SUNなど日本映画界のトップで走っている俳優やスタッフが仮面ライダーという媒体に取り掛かるほど凄いものになってきてるのに。
と逆にそういう人たちに対してこちらが呆れるほどです。

でもその人たちにとってそれは異常で
僕にとっては普通だった
僕にとって普通がその人たちにとっては
異常だった

「共生」という言葉を大事にした方がいいと思います。
「普通に」「当たり前」っていう言葉は簡単に使わないようにしようと思いました。
知らず知らずのうちに誰かを傷つけないように自分の言葉には責任を持ち、生きて行かなければならないのです。
古川

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