yama

正欲のyamaのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
3.6


新垣さんがこういう役やるの意外だなぁって思った。

主要人物の稲垣さん以外が特殊な性癖?を持ってる話で、それがおかしいことは本人たちがよく理解してる。だからこそ絶対に自分がおかしいと思ってることを言わないし言えないし、結婚、出産の話題もなんとなく避けてる感じ。
私たちは地球に留学してる気分とは確かにと思った。

大学のダンスのところで、多様性を利用したずるい考え方みたいな話ししてて。何もわかってないような人が、これが多様性だよね?多様性認めてこうね?みたいなのを笑いながら話してる場面ってよく遭遇するじゃないですか。これの何が嫌かって、多様性を認めるっていいながら意見押し付けてくる感じが嫌なんだよね。結局これが正しいよね?で多様性なんて認められてないんだ。

特殊な性癖やジェンダーの問題を抱えて生きてる人が生きづらいように、特に目立つ問題もないのになぜか行きづらい人もいて、普通の人も普通じゃない人もどっちも多様性って言える世界がいい。一般的に見て普通寄りの人もちゃんと個性が出るような。そしたら本当に生きやすいんではないかと。特殊な人への配慮ではなくて全人類へ共通の配慮が大事だと思う。

ただ単純に理解されないということが
どれだけ生きにくいことかっていうのが全て。

新垣さんと磯村さんの空気感好きなんだよね。
デレデレしてるわけじゃないんだけど
お互いを尊重してる感じ。

人に理解されにくい性癖の人たちが集まって
その中から1人幼児わいせつで捕まったら
確かに他の人たちも関係があるのか
同じ性癖なのか疑われるし、違うよって言っても信じてもらえないのもわかるなぁ。
やっぱリスクマネジメントで先のことまで考えて動かないとって思うけど、誰がそこまで想像できんだろとか思った。

最後にさ、新垣さんが伝言してほしいって、
私いなくならないから
てきなことを言っていたんだけど
これは稲垣さんが言われたかったことなんだろうな。全然理解できない、ありえない、想像もできない性癖をもった2人が、自分の考える普通のあたりまえの夫婦の形で。それがまたいいよね。
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