りぬ

正欲のりぬのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
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最近"多様性"という言葉が一人歩きしているけど、この作品は『多様性といっても、例えばどんな人がいるか』にちゃんと焦点を当てていてよかった。多様性を意識しすぎた結果、差別的になってしまっている作品も多くある中で、これは違和感なく最後まで見れた。

『(普通に馴染めなくて)地球に留学しに来てるみたい』ってセリフが、すごく頭に残っている。私も日本社会が描く『普通の幸せ』に憧れを抱いていないタイプだから、少し気持ちがわかる。結婚とか出産とかもだけど、派手な髪型、ネイル、服装じゃないと生きる意味ないかなって思ってるから、つまり働くところも限られてくるし、おかげで第一印象は『学がなさそう』だと判断されるし、就活の時は個性を殺して普通に染まることが苦痛だったもんな… としんどかった時期思い出した。

普通ってなんなんだろうね〜。自分が思ってる普通は、相手にとっての普通じゃないし、人の価値観に対して押し付けのように使われる『普通は』って言葉私も好きじゃない。
こんな考えの人いるんだと私も勉強になったし、自分のことを大切にしつつ、相手の価値観も尊重できる世界であってほしいよね。私も頑張る。
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