正欲の5のネタバレレビュー・内容・結末

水・ダムのシーンや冒頭の夏月の自慰のシーンでの表現は映像にしかできないよさがあってよかった。
メジャーな俳優さんを使っているのに、メジャーっぽい質感じゃないのも良かったし。新垣結衣さんのコメディじゃない作品見たことなかったんだけど、最初は死んだ目をしてるけど佐々木と再開してからはどこか希望を持った目をしている演技が良かった。

あんまり原作の方がとか言いたくないタイプだけどいくつか、
私は結構諸橋と八重子の物語が好きだし、なんなら言い合いの部分がこの物語の肝だと思っているからこの2人の過去と感情をもう少し時間を割いて欲しかった。カットされることによってグロテスク度は下がったけど短い中にだいぶ嫌な感じを残しながら演出できていたのはとてもいいと思った。
寺井はただの彼の中での正論をぶつけるだけの人みたいな印象になってるけど、彼の中での揺れの部分が無くなって他の主人公たちへの理解の低さ、想像力がないような感じになってた。

この作品を見て多様性だとかなんだとか、説教くさいとかいう人もいると思うけどそういうのじゃないの。
私だって人とは違うところで辛くなったり、生きづらいと思うことあるし。
でも、今まで大学でダイバーシティとかジェンダー学とか学んできて、ああこういう人もいるんだ"理解してあげよう"ってどこか上から目線で見ているマジョリティな部分が多いってことにこの作品(原作を含めて)気づかされた。

この作品を見て少しでも何か思うところがあったら原作を見てほしいです。