K

正欲のKのネタバレレビュー・内容・結末

正欲(2023年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

「大晦日とか正月って
人生の通知表みたいな感じがする
誰にも
親にも
踏み込まれんように
生きてきたくせに
こういう時は
ちゃっかり寂しくなったりするんよ
ほんまめんどくさい」

「地球に留学しとるみたいな
感覚なんよねずっと
自然に生きられる人からしたら
この世界はすごく楽しい場所なんだと思う
私が傷つく
ひとつひとつが楽しくて
私もそういう目線で
世の中を歩いてみたかった
一生に一度でいいけ」

「あなたとなら
自然に息ができる
それって奇跡なんだよ
私にとっては」
「同情してもらえるって
分かってる側からしてさ
つらかったね
いきづらかったね
ってそんなやり方に俺を巻き込むなよ」
「そんなつもりない」
「なんであくまで自分は
理解する側だと思ってるんだよ
あんたが想像もできないような人間は
この世界にはたくさんいるんだよ
寝る前に毎日思う
朝起きたら
自分以外の人間になれてますようにって
自分に正直とか言われても
俺はその正直な部分が終わってるから
根幹がおかしいからさ
だからもう
これ以上関わって来ないで」
「それでも私は理解したいって思う
あなたが大事だから
だから自分で自分を閉ざさないで
私だってそうやって塞ぎ込んじゃいたいよ
閉ざして拒んでひとりになりたいよ
こんな私を愛してくれる誰かと生きたいなんて思うのやめたい
性欲とか恋愛とか結婚とか
そういうの全部関わらずに生きていけるなら
そうしたい
でも好きになっちゃうの」

「誰が何を見て
どう思うかは
自由だと思う
あっちゃいけない感情なんて
この世にないから」

「私嬉しいな
諸橋くんがひとりじゃなくて」

「分かり合える人と
一緒に暮らしています」

「性欲って誰にとっても
基本後ろめたいものだと思う
それでも私が私たちが抱えてる欲望は
あっていいものだと思いたい
この星で生きてていいんだって思いたい」

「どうしよう
私もう
ひとりで生きとった時間に
戻れんかも
居なくならないで」

「検事さんは
明日生きていたい人ですか?
僕は皆さんの世界で怪しまれないように
自分がどんな人間かバレないように
明日生きたい人の振りをして
生きてきました
僕がもし
明日死にたくないって
気持ちになったら
歩き慣れた世界はどう見えるのかな
それを知りたかった」

私にはまだまだ
知らない世界が
たくさんある
むずかし
K

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