このレビューはネタバレを含みます
面白かった!
ただあまりにも間が長いので1.5倍速で観ました;
ラストがそっちに転ぶのか...という感じもした。
稲垣吾郎が正義だとするならあまりにも息が詰まるが、そうやって理性で割り切らないと普通の人間は壊れてしまうのかもしれない。
人間が生きていくためにそうした防衛策をとってると思えば、稲垣吾郎も別に悪者ではない。
マジョリティ側って決して悪意もって傷つけてやろうという人は少なくて、もっと息を吐くように自然に傷つけてくる、というかこちら側が勝手に傷ついてるとも言える
「多様性」を認めるべきなら、マイノリティ側の人間を理解したくない、できないという感情や不快感も認めるべきなのではないか。と最近思い、だからこそ生き辛い。
誰も傷つけないよう傷つかないよう生きるのはあまりも難しく、一人で生きていくしかないんだなと悟るたびに「人は一人では生きていけない」という社会の風説に傷ついてきた。
この映画もその一つだと感じた。
誰も傷つかない社会などは幻想で、誰所詮目に見えない誰かの犠牲の上に成り立ってる虚構でしかないのかもしれない。
正義などは所詮主観的なもので、悪者などは存在しないのかもしれない。と考えさせられる作品だった。答えはないのだろうし、線を引いて何とか堪えて生きていくしかない。
けど人間は皆違って、それぞれが静かに歪だと思う。
人間社会という枠組みの中で必死に擬態して、傷つかないように生きてる人は思ってるより多いはずだ