ドリンクバー侍

正欲のドリンクバー侍のネタバレレビュー・内容・結末

正欲(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

なんかもう…、最悪な映画だった。
異性に対して嫌悪感ありまくりなのに、異性に愛されたいと思ってしまうあの女子大生の葛藤。あの子とは境遇は全く違うんだけど、なんだかすごく共感できた。結局、心から満たされるのって異性に愛されている時で、そうである自分がくだらなくてしょうもなく思えて嫌になっちゃう。でも、その欲には抗えない。いらない感情なのに消えてくれないのが鬱陶しくて生きづらいよな…独りで生きられたら楽なのにって思う自分と、独りがどうしようもなく寂しくて辛い自分。ずっとこのままだと、別に独りでも大丈夫って開き直ることでしか自分を守れなくなっていっちゃう。どんどん卑屈になって拗れていく。この映画の同志に出会う前の主人公みたいにさ。寂しいとき、素直に寂しいって言えるうちはいいけど、言えなくなったらマジ地獄やで。はあ、怖すぎ。人生って長すぎる。なんかもう鬱すぎ。真っ直ぐに普通のレールを歩ける人間が羨ましいよ俺も。俺的には主人公よりも女子大生の女の子の感情を思って苦しくなっちゃった。
あと何よりも映画の終わり方が、嫌すぎる。この手の話なら完結してほしかった。答えを出してほしかった。お前の考えを聞かせてほしかった。
こういうさ、考えさせる系の映画って最後逃げるからズルイよね。答えを出すことを恐れるなよ。お前の答えを俺に聞かせろよ。それを受けてこちとらも考えっからさ。ビビってんじゃねぇよマジで。
まあでも、だいぶこの映画を受けて気付かされたこと考えたこともあったし、総じて見てよかった。だいぶ地獄だけど。