GAO

ウィッシュのGAOのレビュー・感想・評価

ウィッシュ(2023年製作の映画)
4.2
よかった!公開翌日の土曜、字幕を鑑賞。
キャラの深掘りがあまりされてない以外は、分かりやすくて、みんなが共感できるようなストーリーだった。「星に願いを」から想像していった軸が通っていた。昔々ある所に…っていう物語性ゆえの深掘りの無さなのだろう。

自分の願いや心、大切にしていることを、他人に捧げないで、自分で大切にしていって!
それを支配しようとする人や洗脳には気をつけて、
自分の力で願いを叶えていって!っていう事だった。

昔々の架空の地中海の島の設定だったが、
デザイン上は南スペイン〜モロッコ・アルジェリア・チュニジアあたりのデザインだった。
とても素敵な装飾で、昔行ったアルハンブラ宮殿を思い出す装飾。
レンダリングの仕方もスケッチ風の線が残された画風で、質感もちょっとモワモワ感があって良い感じ。おしゃれ絵でした。

なんとなく王道のストーリーで分かりやすくて老若男女楽しめる感じ。ジェンダーや人種、ルッキズム的にも色々考えられてる。さすがディズニーです。
100年という節目への思い、今までスタジオが大切にしてきた夢や希望の大切さ、そして自己の思いを大切に…!という事がうまく織り込まれていた。
脚本家のタイプ的にもうなづけるストーリーだった。

映画の前のワンスアポンアスタジオもディズニーとピクサーのキャラのオールスターが出てきて、これまでの作品へのリスペクトと、これからへの意気込みを感じられ、感慨深いショートムービーだった。
私はオタクとはまた少し視点が違う「好き」なんだけど、
本当にディズニーの作品と精神を尊敬しているので、
これからも末長く良い作品を作っていって欲しいと願うばかりだ。


映画の内容について。
ここからネタバレかもです。

みんなの願いを取り上げて、人々の心を盗み、支配してる悪役…マグニフィコ王…
願いを叶えると言って支配し、コレクションするって、なかなかの頭の良さ。
飴と鞭で洗脳…時々叶えてあげて、いい感じの王を演出し、人々の信頼を勝ち得る…って。
結構いろんな支配者がやってる手口をうまーく示してくれて、なんだろう…
気をつけてねっていう啓発なのかなって、
洗脳を解くための教育動画なのかなって、
観ていて思ったレベル。

絶対周りにいるよね…会社とかさ…人間関係で、支配してくる人、しようとする人。

アーシャは気づいて解放しようとするんだけど、星のキャラと一緒に頑張る。
友人を売ってしまうタイプのキャラもいて、
逆に信じてくれる親友もいて、
まぁこの辺りはお約束。
いい感じにちゃんちゃん…でした。

やっぱ主人公の動機や背景の描き方が薄いから、この辺りはいわゆる
「むかしむかしあるところに…」にしようとして、そうなっているのだと思う。

うん。

私は吹き替えは観ない派なので、字幕で楽しみました。日本語版で言われてる事とは縁がなさそう。
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