とりあえずノーランの過去作好きとして、初日に観たが、うーん。いつもの量子力学と二律背反は生きてた。歴史物とフィクションを交互に出してて、今回は歴史物。過去作は、言いたいことややりたい事がよく分かるのに、今回はうーん…難しすぎる。
非常にフラット。淡々とフラット。
日本のシーンや被害の表現が無いのは、
本来、描きたい事の主旨から印象を逸らしたく無いんだなと感じられたけど、
まぁ、やはりモヤる所ではある。描写は少ない中でも、核への危機感、暗さや悲しさや批判は入ってた。
でも、そもそも、主旨は倫理観とか道徳感とか人権とかじゃない、全く別の視点な気がして、これはオッペンハイマーの名を借りた別の何かの話なんじゃないか(もちろん彼の主観の話だけど)…とさえ思えてきてしまった。
否定も肯定もなく、別の何か…感情とかでもない。今、私はそれが何かわからない。
自省の話なのかな。反戦映画、警告的な意味があるのは分かった。絶対的な英雄としてえがかれていなかった。
そうね…オッペンハイマーから見た視点の描写ね…
アカデミー賞は…そもそも難解だから、本当に本質がわかって評価されているのだろうか？と思ってしまう。本質がわかったらとても良い評価ができる気がする。少し考えてみなければ。感想や評価は考えた後に変わるかもしれない。
一時期、アメリカで盛り上がりを見せていた人達も、本当に本質がわかって盛り上がっているのかは怪しいと思う。
もし本当に理解していたなら、あのようなミーム的な明るい形では盛り上がらないはずだから。
