このレビューはネタバレを含みます
まず初めにディズニー100周年記念ということもあり、いろんな作品がオマージュされていたと思う。
鏡に世界一ハンサムと問いかけてたり、
王様のシルエットがジャファーっぽかったり、
こやぎはバンビに似てたり、
スターはなんかよく見るディズニー作品の願いって感じだし、
そこらへんは見てて面白かった。
がしかし、主人公であるアーシャが本当に、本当に軽率で自己中で、自身の正当化が半端なくて終始腹が立ちました。
王様は時間も労力もかけ、王様なりに皆の幸せを考えた結果、あの夢をもらい国に直接的に益があるものしか叶えないという仕組みにした。
なのにアーシャはいっときの感情で、人の夢を奪った人でなし的な発言をし、みんなの夢を返せと言いながら自分のおじいちゃんの夢だけを盗む。
またアーシャが、自分の考えはみんなにとって絶対良いことだと言った時に友人が、そんなに言い切って本当に大丈夫なの?と諭すシーンがあるが、アーシャはガン無視を決め込む。
仲間たちも最初は王様側だったのに、急に「赤信号みんなで渡れば怖くない」的なノリになり一瞬でアーシャ派になる。
ずっと頑張って築き上げてきたものに対して、一方向からしか物事を見ずに主観で物言いをし、挙げ句の果てにその仕組みをぶち壊し、安っぽい言葉で周りの人たちを引き込む。
なんか社会ってこういうのよくあるよなって思う。
会社のために頑張って仕組みづくりしてきた中間管理職に対して、入ってきたばかりの新人がやんや文句言って築き上げてきたものを蔑ろにし、挙げ句の果てには壊す。周りの人は無責任なので持ち上げはするけど、結局その先は何もせず今までの仕組みがなくなり、組織自体がなくなる。
そんな様子を見ているようだった。
色々な隠喩があるかもしれないけど、本当にアーシャに対して腹が立った作品でした。
以上