タカナリ

ウィッシュのタカナリのレビュー・感想・評価

ウィッシュ(2023年製作の映画)
3.9
ウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年記念作品。
どんな願いも叶うとされる国“ロサス”。
17歳のアーシャは、100歳になる祖父の夢は、国王が必ず叶えてくれると信じていた。
しかし国王から“夢を叶える条件”を聞かされたアーシャは、それから国王を信用する事が出来なくなった。

アーシャを生田絵梨花、国王を福山雅治が演じています。当然ながら二人とも歌上手いんですが、特に福山雅治はすごい。国王の歌ではなく、福山雅治の歌でした。いい声すぎる。
そして、アーシャのペットのヤギ役の山寺宏一も良い。ジーニーみたいにおしゃべりでした。

全体的に、歌の場面は結構好きです。
アーシャが新たな国民を案内するとこはワクワクしますし、アーシャが初めて保管されている夢を見た時は神秘的で美しかったですし、動物たちによる大合唱はただただ楽しく面白い。
中でも好きなのは、「ウィッシュ〜この願い〜」が歌われる場面。
2回ほどありますが、個人的にお気に入りら2回目。アーシャの想いに徐々に国民に伝わり、国民全体が国王に立ち向かう姿にこの歌が加わった事で、より力強さを感じる事が出来ました。

違和感を感じたのは、国王の最終的な扱い。
最初は良い国王で、国と国民を大事にしていましたが、アーシャに国民の夢を見せてから徐々に国民の夢に執着し始め、アーシャの行動によりどんどん闇に堕ちていきます。
そもそもアーシャより前に違和感を感じる人はいなかったのかという疑問はありますが(質問が出てくるという事は、考える意思はあるみたい)、その国王に国民全体が立ち向かうというのは分かります。ですが、ヴィランのままで終わらせたのはどうなんでしょうか。王妃もすぐに国王を見限りましたけど。
過去の話が嘘でない限り、夢を大事にする国民に愛される良い国王だったはずです。やり方を少し間違えただけ。
更生の機会を与えても良かったように思います。

思う所はありましたが、私自身は嫌いではないですね。願い、夢の大切さがよく伝わりました。
最後「星に願いを」でしめるの良かったです。

あのスターって結局何だったんだろう。