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西部戦線異状なしのrのレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)
4.5
制作の舞台裏と併せて鑑賞。
当事国が初めて映像化した今作、音楽や映像全てがどこか儚くて美しい。散っていった若きドイツ兵たちへの追悼の想いや自国の暗い過去への悲しみ、ドイツにしか表せない様々な感情を引き起こさせるようだった。
誰かに愛されて生きた人間がお互いに殺し合わなければならないこと、戦争から得られることは何もないこと、戦場から日常へ戻った先にある絶望、すべてがとてつもなく空虚で苦しかった。
大木を見上げた時に感じる終わりのなさ、生きるとは連なっていくことで死ぬとはただ終わることで、どちらも一種の絶望なのだと思う。
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