ペンギン侍

西部戦線異状なしのペンギン侍のレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)
4.0
結局戦争は一部の権力を持った男の見栄の張り合いで、翻弄された兵士の命だけがどんどん失われていく。今のウクライナ情勢にも同じことが言える。いつもはらぺこで泥まみれの戦線兵士たちと、暖かい場所で焼きたてのパンや鮮やかなフルーツを食べている上官たちの対比がひどくて苦しい。
一部の愚かな男が勝ち負けにこだわっているだけで、本当に戦争は無意味なもので、物を通してつながる負のループの演出がおそろしく、おぞましさを引き立てていた。戦線で死ぬ以外の死に様も、戦争が愚かである証拠。こんなに心揺さぶられるとは思わなかった。
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