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西部戦線異状なしのあのレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)
4.3
希望からの絶望。
1人の青年ドイツ兵が戦争に行く前に抱いてきた祖国への愛国心や、戦うことの正義感から、西部戦線にて仲間が目の前で撃ち殺され、フランス軍兵を自らの手で刺し殺し、置かれた立場に絶望していく。

第一次世界大戦で1914〜1918年の間ずっとこの塹壕戦は続いたらしい。
主人公が、敵陣の兵隊を殺してしまうシーンは特に見どころに感じた。
あのときの主人公の心情が映像全てから物語っていたし、生きてても死んでても辛い未来しか待ってなかった。

終始重たくて虚しいのに、時々微かな光が差すような場面もあり、余計に苦しくなった。

エンドロールでは、この戦争の概要がされている。やっぱり戦争はしたらあかん。
反戦映画として、一石投じるのではなくリアルを描くことで反戦を訴えるところが映画としての完成度が高いと感じた。
あ