このレビューはネタバレを含みます
見ていて、ずっと面白かった。楽しく幸せなシーンと、深淵に落ちるシーンが隣り合わせになっている。
最後のパーティーの上映で映画の力に慄き一軍男子がとった反応、憎いものでも美しく見えたものはそのまま美しく撮るという主人公…映画はポジティブなだけでなく、呪われ、撮る者を孤独にもする。すごい。ラストのジョン・フォード監督のくだりも面白い。またお母さんの描写には、すごく監督の思いを感じた。自分の道を歩く者は孤独だが、そうせずにはいられない。
小難しくなく、きわめて率直に、芸術にとりつかれた人たちは…、映画は…、人生は…と問いかけてくれる。これは巨匠でなければできないことかもしれない。