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フェイブルマンズの35のレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
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スピルバーグ人生のハイライト。
純粋な子供の創作意欲に涙でた。真理に到達しすぎ。トラウマがきっかけやったんや。なんも調べんと観たんで、強烈に心を打たれたんかと思った。それも結果的に同じような意味なのかもしれんが。お母さんが本当に救いの神。芸術家の血が騒いでたな。子の好奇心は親にとっての好奇心、そりゃ当たり前だし自然なことじゃない?とでも言いそう。魂の先導者。


超理に適った食事シーンやけど(めっちゃええ夫婦やな...)て思った。当時は男尊女卑が今より強烈で家のことせんかいって言われそうなところを、奥さんピアノ弾くから洗い物はええよ〜って。天才だからと頭でっかちじゃない、おおらかな旦那さん。苦手分野もあるけどずっと努力してる。お互いにない内面に惹かれ合った夫婦のように見えるが男女としては..... 転職するくだりで親友を置いていくってどういうこと!?とキレ散らかす奥さん(そこまで言う?)ははーん、怪しい。いつもディナーに来てるおばあちゃんだいぶ前から気づいてたやろ。親友と言えど、結婚せず不思議なポジションで居続けるベニー、旦那さんのたまに見せる寂しそうな表情が母性をくすぐる!!!ベニーは純粋に家族のようにみんなを愛していたのか、やっぱ奥さんだけを見続けていたのか深いところまでは俺には分からんが、どの道かなり倫理からかけ離れた感情的な人間であることは確かだ、いや!結婚していようと惹かれてしまったら理屈じゃないねん!
ほら、生涯に一度の恋を描いた確かな愛「マディソン郡の橋」みたいなかんじ。魂で繋がっているレベル。分からんでもない、いや分かる。
いや!分かりたくない!心から愛する妻と親友を送りだすお父さんの気持ち....それ思うと俺には無理だ。子供も超可愛いし。だけど見て分かるように感情的で情熱的な二人と論理的思考じゃ根本が違うんよね、ふかーくまでいくことが難しい。ダニーと引き離されてからの奥さん。料理もしないで寝てばかり精神科へ〜て下りあったけど家中きれいやったし、もともと料理がそんな興味なかったんじゃないの?病気いうかwそうやってかなりドロドロの大人の事情の中で揉まれながら映画という運命に引き込まれていく主人公、脇を固める役者の、息が止まりそうになる豊かな表現に幾度となく涙!!よーく観るといろんな想いを抱えているのがうかがえる細やかなキャラクターの作り込みが臨場感を煽ってくる。

おサボり日の映画で虐めっ子に、詫び&意地悪返しと完全にやり返したったな!と思ってたけど俺も心が汚れてる....純粋に友達になれるかな、て😭あれ言われたらイチコロよ。嘘なしピュア1000%。

ラストは度肝抜かれて何度も巻き戻したw監督に芸術とはなんだと質問されるシーンは超超でっかい人生の分岐点。子供の頃じいちゃんが言うてた芸術の話がずっと念頭にあってんけどこういう形で答え合わせと!?なるべくしてなってんだなってスタンド使いはひかれあうみたいな
地平線がどこや聞かれあんなふうに答えられる人、超レアなんだろうなwんで、地平線が真ん中やと死ぬほどつまらん!の台詞思い出して慌てて地平線上になるようカメラの画角切り替える演出ディズニーみたいファニー&ハッピーwスピルバーグの育った家庭環境がユーモアにバリ反映されてて最高に温かい気持ち。

そう言えばイケメン虐めっ子が「人生?現実は映画とは違う」って言ってた通りで 映画のようにはいかない、ままならぬ感じがいかにも人生で人間おもろ!!!となった。普通いう表現あんま好きちゃうけど、どっからどう見ても高IQな親に特殊な環境で育てば平凡ではない。それが映画として昇華され、素晴らしいよね、、、眩しい!青春したい!みんな違ってみんな良い!

強く心を奪われ魅せられあっという間に見終わってすぐ再視聴した笑。ここまで素晴らしい作品、今後多くは現れないと思う
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