ストーリーがほとんどなく、一般的な親子の旅行が描かれているだけかもしれないが、お芝居や撮影の仕方で会話に全く出てないことまで伝わってきて、登場人物の深い部分に触れていける作品だった。父に何があったのかは脚本上明かされないから、自分の感性と過去の経験によって答えが変わってくると思う。だけど・・・きっと鬱だったんだろうね。その描き方も映画っぽくなくて、大袈裟な表現もほとんどなく凄くリアルに感じた。
アート系のような撮り方を意識してそうだが、メッセージ性が伝わりやすく、誰でも楽しめる作品だと思う、少しスローだけど。
ピンと来なかったのは、ホームカメラで撮られた映像の使い方だけだった。大人になったソフィーが残された映像を見ながら思い出そうとする設定のはずだけど、9割以上が普通の映画で、たまにホームビデオが間に流れているだけだった。過去は全部ホームビデオにしとけば良かったのに、記憶っぽい映像も間に挟んで。
