私も父と仲がよかったから、幼い頃に抱いた「大人」像はいつも優しく好きなことに真っ直ぐな父を重ねていたし、父が何か抱えてるなんて毛ほども思ってなかった。
自身も年を重ねて酸いも甘いもの現在進行形で経験しているからこそ、今になって初めて父の苦労や後悔も見えてきて、きっと十数年前のあの時の父だって今と一緒だろうなあとも想像する。
傷ひとつないイメージが180度ガラッと変わってしまって共感と同時に寂しさも覚えるけれど、父の傷に寄り添うことができるようになったのも成人してからな気がするし、大人も悪くないもんだなって思う。
自分が親になったらまた見方が変わりそうな映画。