Ninico

aftersun/アフターサンのNinicoのレビュー・感想・評価

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
3.8
『アフターサン』は、11歳の少女が、母親と離婚し離れて暮らしている父親とトルコのリゾート地で数日間のバカンスを過ごした思い出を軸に現在の視点、父親の視点、当時の状況から映像を紡ぐシャーロット・ウェルズ監督のデビュー作。

上記の事前情報なしで鑑賞したのだが、
なんとなくサイキックな場面で使われがちな手ブレハンディカムエフェクトを彷彿とさせる映像と、今にも誰か死にそうな不協和音気味の音響がしばしば現れるので、『…え、死ぬの?娘?父親?自殺?他殺?』と観る視点が迷子になってしまった。

どうやらそういう物騒なことを中心に嗜む映画ではなかったようだ。

既に一緒にいることができない家族の、短くて特別なキラキラした時間、それをビデオに収め大人になってから見返し答え合わせする深い場面も、考察を読むまでは勝手に序盤はサイコホラーみたいな謎の演出だな。という見方をしていた。

物語の進め方は説明を排除しており、淡々と映されていくので解釈も色々かもしれない。観終わった後も、謎が残る。読み取りきれない。あれはそう理解して良いのか?というシーンがいくつかあるが自信が持てない。登場人物誰とも属性が被らない人間には少し難解といえる。

ネタバレしない程度に少しなら事前情報入れての鑑賞でも楽しめると思われる。
映像美や役者(特に少女の可愛さ)の良さ、ノルタルジックなバカンスの雰囲気は誰と見ても素敵かと。

座席メモ 新宿ピカデリー G13
(ピカデリーはもっと真ん中の席良い。
列ももう2列前でも良かった)
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