20年前に撮った父親とのバカンスのビデオを見る
これ今年ベストどころか、人生に残る一本になった
31歳という年齢が私とジャストな事と、家族に対して振り返って考えることが私自身増えてる今、本当に凄いタイミングでこの映画と出会ったという事と、あと1番良いなと思ったのは「父親を愛する映画」だということ
父親に対する愛って今まであまり焦点に当てられなかったと思ってて、父親像というものがどこの世界でも威厳があり頼りになる存在として描かれてることに疑問を抱いていた
(別にその父親像を否定しないけど、あまりにもパターンが少なすぎると言う疑問)
バービーが公開された今年、父親ということに関しては全く触れられなかったし、女性は社会進出する反面、男性は何か変化できたのだろうか？という疑問が湧いていた
父親を題材にするということのおもろしさや難しさはあっただろうけど、そんなこと気にしないくらいストーリーも良かった
女の子だった主人公ソフィが31歳になり、女性と一緒に寝ており赤ちゃんが泣き叫ぶシーンが映る、おそらく女性と結婚しており子供もいるのかな？つまり現代で少し複雑な家庭を築いていることがわかる
当時同じ年齢の父親が映るビデオを見返し当時のことを思い返してるのだが、父親の現実も少し上手くいってないという姿も今となっては分かってしまう
(ただ当時の上手くいってなさは、上記で言った抑圧された父親像の強制であり、ソフィはその抑圧から社会的にも脱却にしたように見えたが抑圧を感じるという対比も素晴らしい)
ここでソフィと父親がリンクしてることが分かるのと、それでも父親は父親らしくしていてくれたことも分かり、なんでも話してくれて良いよと言ってくれた父親の無償の愛が伝わる
プールや波のせせらぎや、穏やかに吹く風が至る所に散りばめられていて、この旅行が永遠のように感じるのもよかった
旅行の良さってせせらぎや雲のゆっくりした動きを見ることだなぁと改めて気付かされたことも良い
一つ一つの画面的な見せ方もおしゃれ
パンフレットのデザインも良かった
全員にはお勧めできないけど、良かったほんとに
