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イグジステンズのコブラのネタバレレビュー・内容・結末

イグジステンズ(1999年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

初見。

「イグジステンズ」なるVR型糞ゲーにまつわるアレコレ。

ヴァーチャルとリアルとが相互に影響干渉しあって作中のキャラクターも我々鑑賞者も一体何が真実なのかわからなくなる、という割と紋切り型な作劇(今観ると、だけど)。1999年製作なので時代的とも言えるし、自身の怪作「ヴィデオドローム 」の延長にあるとも言えますかね。

特筆すべきはやっぱりガジェットの異形さ。

ゲーコン(?)のデザインは肉の脂身の様にも女性器の様にもみえる肉肉しいモノになっちゃうし、脊髄にプラグを挿入してVRにダイブするという非常に1999年生なギミックがあるんだけど、インサートプラグのデザインはアナルプラグになっちゃうんだよなクローネンバーグが撮ると(挿入口にはご丁寧にローション塗ってるし)。

中でも骨銃が突出してる。豚足みたいな部位をペチャクチャしゃぶってその骨から銃を錬成。カートリッジは自分の“歯”。文字にするとマジで何言ってんのかさっぱりわかんないけど実際そうなのだからしょうがない。

そんな具合にプロップは全てバイオ感溢れる生っぷりでクローネンバーグ印がしっかりと刻印されてました。

ジュード•ロウのマネキンみたいな生気の無さは世界観にハマっていたと思うし、ジェニファーはいついかなる時も綺麗だ。

小品ではあるけど、いやだからこそメチャクチャ好きになってしまった。
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