三樹夫

ファイブ・デビルズの三樹夫のネタバレレビュー・内容・結末

ファイブ・デビルズ(2021年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

水泳のインストラクターの母親と消防士の黒人の父親そして娘がいる。夫婦仲はかなり冷え切っているよう。またプールには顔の右部分を火傷した母親の友達が働いている。娘は嗅覚がかなり鋭いみたい。そこへ父親の妹が家にやってくる。叔母は過去に火をつけ異常者とみんなから言われている。そこに娘にタイムリープ能力が発動し、クッサい匂いを嗅ぐと過去へとタイムリープできるようになる。タイムリープして母親たちの青春時代の過去を見ることになるが、元々は母親と叔母が好き同士で、父親と母親の友達が好き同士だった。叔母はタイムリープした娘が見える。このまま母親と叔母が駆け落ちすると娘は生まれなくなる。ここで叔母と娘で母親の取り合いみたいな三角関係の構図になり、叔母は火をつけ母親の友達は火傷をし円環構造が完成するが、最終的に恋愛青春映画のような印象を持つ。

徐々にどういうことなのか明かされていく映画で、この映画のジャンルも変化し、またこの映画に持つ印象もその都度変化していく。『キャリー』+『時をかける少女』みたいな感じなのかなと思っていたら、思いっきり恋愛映画みたいな着地をした。母親と叔母がくっついて父親と母親の友達がくっつけば上手くいくかもしれないが娘は生まれないし、娘生まれるルート選択すると心に傷を負うし、人生上手いこと行かねぇな。
この映画って変種の恋愛青春映画やんとなる決定的なシーンはエモカラオケシーンで、「Total Eclipse of the Heart」の歌詞が彼女たちの気持ちを表現している。というより自分の気持ちを表現している歌詞をカラオケで歌ったわけだが、『ブックスマート』でも同じようなエモカラオケシーンがあったけど、自分の気持ちをカラオケで表現するのエモい。
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