大興奮!
90年代の台北という街を舞台に、エリック・ロメール、ウディ・アレン、グザヴィエ・ドランあたりを彷彿とさせる男女の会話劇中心の作品だけど、すべてのショットがバシバシ決まってて全編通して心底ヤられた!
エドワード・ヤンの作品を劇場で観れた興奮に震える。映画史上に燦然と輝く大傑作『牯嶺街少年殺人事件』の次の作品なんだけど、作風がガラッと変わって、ストーリーテリングが明確になり、たった2日間の人々の心の移ろいを見事に描ききった鮮烈な傑作。時代と都市そして人々の一瞬の煌めきがここに。
ひとつの画面の中には基本はふたりの人間がいて、たまに出入りしたりするんだけど、その動き方の演出がじつに良い。人が離れたりくっついたり、傷ついたりしながら、それでも人を求める、そういうことについての映画を、悲劇的な『牯嶺街少年殺人事件』の次に撮ったということに感動する。