面白かった。
この作品を観るにあたって、多くの作品を観なければならなくて、その達成感もある。
それを抜きにしても面白い作品であった。それはウルヴァリンのおかげかもしれないけど。
ウルヴァリンがマンガやアニメのウルヴァリンだった。それだけで感動できる。前作まではX-メン仕様の黒いスーツであった。セリフの中でしか出てこなかったが、なんと今回はマスクもあり、フルコスチュームであった。原作マンガは読んだことはないが、アニメやゲームはやはりあの黄色いスーツに青いブーツだ。当時はなんの違和感もなく見ていたけど、あれを3次元におこすのはさぞ難しいのだろう。
ちなみにあのスーツってやっぱり、虎をイメージしてるんだよね。真っ黄色のピチピチのスーツって普通の人間ならコスプレ以外には見えないけど、そこはさすがヒュー・ジャックマンだ。見事に着こなしていた。ムキムキでしたね。
後でCGで足したりしてるのかな? 50代半ばの筋肉じゃないよね。いつまでもセクシーですな。
今回の作品は『ロキ』の世界観がベースだったね。マルチユニバースっていう大きな世界観になると、主役2人の能力ってあまり強くない。
デッドプールは首だけでも死ななかったし、不死身なのかもしれないが、大きな損傷は再生に時間がかかる。
ウルヴァリンは全身の骨が特殊合金だから物理的には強いけど、不死身ではない。
2人とも超能力の前では無力なのだ。ただ、不屈の心と仲間の絆で勝ち抜きましたね。
X-メンの面白さってそこにある。
全身の骨が金属のウルヴァリンと鉄を操る能力のマグニートーが戦う。そこだけを観ると勝機なんてあるわけがない。絶望的だ。だが、仲間と助け合うことで巨悪に打ち勝つのだ。
デッドプールも今回ようやくヒーローになれた。それまでのデッドプールはどちらかというとヴィランに近かった。
1作目は復讐者だった。2作目は復讐者だったのが少年を救って少し人間らしくなった。今作ではなんと世界を救うに至った。
デッドプールが徐々に成長していった証だ。
成長過程の2人がとんでもない能力者に勝つ。それが今回の面白いところなのだ。
ちなみに個人的に感動したのが、ブレイドとガンビットだ。
ブレイドが登場したときに思わず声を出してしまった。こんな懐かしい作品のしかも本人が登場ってすごい。さすがマーベルだ。ていうかブレイドってマーベルだったんだね。知らなかった。
そして、ガンビット。ガンビットは以前にも登場しているけど、あまりにもな雑な扱いを受けていた。私はガンビットのファンだけに、その登場に憤りすら感じていた。だが、今回は原作通りの衣装で登場だ。出演時間は短かったが、アクションもカッコよかった。トランプと棍棒、遠距離と近距離の攻撃を備えた最強のキャラクターだ。満足であった。
今回はそういうオマージュやら小ネタが満載であった。後から調べると色々な発見があった。キャプテンアメリカだ! と思ったら違う人かぁって、やっぱりクリス・エヴァンスだったんかい。マーベル作品で違う役も出演するんだね。
そういう小ネタがいっぱいあって、また見返したくなる作品であった。