ユカリーヌ

彼方の閃光のユカリーヌのレビュー・感想・評価

彼方の閃光(2022年製作の映画)
4.2
3部構成で、169分もの長尺。

幼少期のヒカリは視力を失って
いる為、画面は黒い。
音と匂いを楽しむヒカリ。

10歳で手術をし視力を取り戻すも色彩が感じられない。
だから、画面はモノクロ。
美大生になったヒカリは
色を知らないが絵を描く。

アートスティックな映画かと
思いきや、反戦がテーマで
俳優たちの自然な演技が
ドキュメンタリーのよう。

写真家の写真に導かれるように
長崎、沖縄と戦争の痕跡をたどりヒカリは自称革命家と出会い
戦争反対の映画を撮ろうとする。

ヒカリを演じた眞栄田郷敦が
とても良かった。
モノクロでも絵になり、
かわいくて、ずっと
みていられる。

2070年の日本を生きる
老年期のヒカリは加藤雅也が
演じていて、雰囲気がゴードン
に似ていて、とても合っていた。

最後にヒカリが色彩を取り戻すと画面がカラーになる。
美しく、涙してしまう。

近未来の日本はショックな
描かれ方だが、
ヒカリは絵を描き、
寄り添いあえる人がいた。

光を知らないと闇も怖くないが、光を知ってしまうと闇が怖くなる。
光を知ったヒカリが闇に怯え、
泣くシーンは心が痛くなる。

まさかのゴードンのベッドシーン!全裸のお尻も。

「公開記念豪華パンフレット」は2860円!
シナリオではなく、「原案」というストーリーより詳しい物語も掲載。

入場特典はゴードンの
ポストカード。

チラシ裏の三人の並ぶ
構図は監督がかなりこだわった
と。

平日の夕方で、貸切だった。
ユカリーヌ

ユカリーヌ