アノ

新婚道中記のアノのレビュー・感想・評価

新婚道中記(1936年製作の映画)
4.6
冒頭10分くらいの退屈さには驚いたが離婚が決まってからはべらぼうに面白い!
ケーリー・グラントのコメディのセンスが溢れっぱなしで、時折見せる狂気的な笑顔もさることながら兎に角転がるシーンが半端じゃない。
特に逢引現場に乗り込むときの転がりぶりは最高。
そのグラントに負けない演技を犬にさせてるのも凄い。
帽子を取りに行かせるギャグは運動も伏線も神がかってる。
終盤ではアイリーン・ダンが完全に狂人になってこの二者に負けない狂気的コメディを演じてるのも恐ろしいパワーを感じさせる。

ドアでグラントを隠しての会話(別れてからのドアの締まり方が絶品)、グラントと音楽教師の殴り合いをバックに謝罪の語りをさせるセンスも素晴らしい。
暴力的なまでのコメディを振りまいてからラスト10分ではドアと時計を用いて息を呑むようなロマンティックな演出をするのにはもう脱帽。
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