提督P

梟ーフクロウーの提督Pのレビュー・感想・評価

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)
3.7
「卑しい者は見て見ぬふりをするしかない」と呻くしかなかった主人公ギョンスの取った決断が胸を打つ。400年前の朝鮮王朝史実モノというだけで、食指が伸びなくても無理ないのだが、なかなかどうして面白かった。確かにギョンスの目が見える設定や、犯行現場で負った怪我、病気の弟などなど、サスペンススリラーとして上手く活かせていない箇所も少なくない。ギョンスをはじめとするキャラもブレがちだ。だからといってそれが本作の評価を落とすようなものでなく、かえって人間味やリアリティを感じさせ、結末のカタルシスに導かれる。事前に何も知らなくても楽しめると言いたいところだが、「丙子の乱」を予習しておくと理解が深まる
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