このレビューはネタバレを含みます
前半の人間ドラマを略さずしっかり描いてるのが良い。
そのおかげで後半の感情移入に繋がる。
亡くなった被害者も、しっかり人間性が描かれていて。
キャラの一人一人が、ストーリー進行のための、駒として扱われてないのが好感が持てる!
この詳しい人間模様のおかげで。主人公が、告発したり人を助けるために動く動機がすごく伝わってくる!
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犯行現場は思った以上に残酷で怖い。こんな犯行映像が恐ろしいサスペンス久々に見たかも。
表情や目線の行きどころ、針の揺れ!手の使い方等々。演者たちの底力がすごい!
黒幕がバレる時の、明言しないのにわかってしまうスゴさ。演技と演出で、全てが理解できてしまう凄いシーン!
(スープを毒味させて、濡れ衣着せるところ。あれはガッツリその場で毒を注ぎ込んでたのに、濡れ衣成功しちゃうんだ…?とびっくり。目撃者もいるのに。それくらい王に絶対服従しなきゃなのか〜。怖い時代!)
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主人公の盲目の役の方、元から少し薄めの顔で、ポーカーフェイス、素朴な感じなのが役柄に合ってる。
対照的な濃い顔の、おちゃらけ先輩はいちいちコミカルで笑えた。
けっこう顔アップシーンが多く、急に出てくるのでビビる笑。
この先輩のコメディ感は深刻ストーリーの中で、唯一和んだかも。
王様は役柄的に憎たらしいが、それくらい演技がうまかった。
この王は最初は怖くて。最後は孤独で疑心暗鬼で惨めだった。こう言う王、世界各国にいるよね…
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後半の逃亡劇も、飽きさせずずっとハラハラし通し。
途中地面の杖の跡で犯人からバレる展開も予想がつかなくて、びっくり。
犯人がバレてからも息をつかせない、全く先の読めない展開で。
ずっと何か起こるのでは、とビクビクしてしまった!(良い意味で)
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針の万能さが怖かった。右手を麻痺するとかびっくり展開で本気?てなった。
先端恐怖症の人は見られない作品だけど。そうでなくてもより針が怖くなった😱
一方で作中、鍼灸の効果がすぐ出てるぽいので、鍼灸がどんなものか気になる。施術を受けてみたいかも?
(矛盾した感情笑)
この時代は、毒味はさせるのに毒針?(鍼灸に毒が塗られてないか)はしないのが意外。鍼灸師(当時の医者?)にかなりの信頼があったのかな。それくらい医者が絶対視されてたのかな。
あと病を性格からくるものと、診断してることが多くて。それも現代とは違う。
そういう史実が垣間見れたのも。勉強になって良かった!
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時代劇の衣装や、装飾も美しく。
洗練されたストーリーと作りで凝っていて。見応えあり!
出来の良い面白い作品だった!