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猿の惑星/キングダムのブースのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.6
◆シーザーの死後300年後の世界。鷲を飼い、その鷲を使って漁をして暮らすイーグル族のノアは儀式に必要な鷲の卵を探して幼馴染のアナヤとスーナと一緒に蔦に覆われた高層ビル群を登っていく。ようやく卵を手に入れ村へ帰ろうとしたノアは馬にかけてあった毛布がなくなっていることに気付く…
◉リブート3部作に続く新作。
村に戻ったノアは夜更けに人間の気配を感じて様子を見に行った際に大事な卵を潰してしまう。代わりの卵を探して森に入ったノアは、村へ向かう甲冑をまとった見知らぬ軍隊に遭遇する。急いで村に戻ったノアだが、仲間は連行され、父は命を落とす。何とか生き残ったノアは拉致された仲間を捜して谷に足を踏み入れる。
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かつて科学実験によって知的進化した猿・シーザーの死から300年後の世界を描いている。その間に人間は言語を失い野生動物のように退化し、一方、エイプス達は言語能力を高めて進化している。本作はシーザーの名を借りて人間を排斥し、力で他のエイプス達を支配して王国を作ろうとするプロキシマスと、かつて人類が秘匿した物が彼の手に渡るのを阻止しようとする人間の女性メイ、そして彼女に協力するノアの戦いが描かれている。それは強者が弱者を支配する、異文化の否定、異種の排除等、現代の人間社会で起きている問題を映したものと言える。そうであればこの先には悲劇的な結末が予想されるが、もし続編があるとすれはどんなアイディアが示され、映像化されるのか楽しみでもある。
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人類とエイプスの共存は不可能なのか。両者の未来に暗雲が立ち込める新たな物語の序章。
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