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実録・元祖マナ板ショーの一のレビュー・感想・評価

実録・元祖マナ板ショー(1974年製作の映画)
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夕月マコ(本職・ストリッパー)の、いしだあゆみとトゥラ・サターナを足して割ったような顔立ちと訛り&棒読みのアフレコが存在をしっかり浮き立たせる。一応、舞台上に客を上げるマナ板ショーを発明する映画っぽいが、レズビアン・ショーものでもあり。

藤井克彦『実録 桐かおる にっぽん一のレスビアン』(1974)
同じ「実録」でもこちらはよりドキュメンタリーに近い作り。レズビアン・ストリップのスター桐かおるが実際(?)に女性のパートナーと「夫婦」生活を営む様子やインタビュー等を東映セックス・ドキュメント調に用いつつ、中島葵や芹明香を中心としたフィクションパートが混交する。その境界が最も曖昧になるのは、ストリッパー役の芹が桐の指導を受けるシーンで、なんかタレントの現場潜入ロケみたいな趣があり面白かった。桐には演技らしい演技はほとんどさせず、ストリップ・スターの生のままの貫禄がドキュメントされている。舞台外のセックス・シーンも定点隠し撮りスタイルでリアルを追求。かなり生々しい映像。ドラマパートはインテリ・インポの浜口竜哉がすごく良い。榎木兵衛と庄司三郎の兄弟役は違和感なさすぎる。
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