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HITMAN ヒットマン ザ・ファイナルのTKEのネタバレレビュー・内容・結末

2.6

このレビューはネタバレを含みます

淡々と話が続く、なかなかに見どころが少ない作品。面白くないかと聞かれればそんなことはないが、どこが面白いの?と聞かれると答えるのが難しい。

アクションクライムと言うよりはヒューマンドラマと思って見たほうが、まだ見れるかもしれません。


殺し屋のキールが最後の仕事と決め、相方のパルマーとターゲットを始末したら、そこにたまたま居合わせた女性が生き別れの娘で、なんとか逃して助けよう!というお話。

これはジャケットにも思いっきり書いてあるのだが、作中で「実は娘でした」と判明するのはなんと作品が半分以上過ぎてから。
それまでは「もしかして娘かも」状態が続くのだが、見てるこっちはそんなこと分かりきってるので、何を見せられてるんだ感がスゴかった。


相方がなかなかにサイコパスで、取りあえず殺しちゃおう主義者なので目撃者や関係者は次々と葬られる(直接的な描写はないけど)
もちろん娘も狙われてしまうため、キールvsパルマーがメインになる…のだが、物語の大半は隠れ家にてキールと娘が逃亡攻防戦を行うのと、パルマー側が逃げたキールの居場所を突き止めていくシーンが続き、話が全く進展しない。

キールは娘に対し「俺を信じろ!一緒に逃げよう」と説得するが、娘側からしたら、目の前で人が殺されて事情も知らないまま拉致られて一方的に俺について来い!と言われている状態なので、信じられるわけがない。

そうこうしているうちにパルマーがやってくるのだが、こいつもいつの間にか目的が「目撃者を消す」ではなく「仕事の邪魔をしたキールを消す」になってて、謎に娘を逃してしまう。

とにかく何がしたいのかよく分からなくなってきてしまった。


キールも娘を大切にするのは分かるんだけど、関係ない母子を囮にして逃げるし、一方的に巻き込んでおきながら、やむを得ない状況で裏切った長年の協力者は問答無用で返り討ちにするし、その割には「死者に敬意をしめせ」とか言いながら十字をきったりするし、今ひとつキャラが掴みづらかったです。

最終決戦も、お互いに本当に凄腕の殺し屋なのか?というくらいの静かな攻防で盛り上がりにかけたまま、スンと終わってしまいました。


総じて、駄作とまではいかなくとも、せっかくの休日だし気合い入れて見てみよう!という作品ではないイメージです。

凄腕の殺し屋の壮絶なアクションとか見たい人は肩透かし喰らうので、大人しくジェイソン・ステイサムが出てる作品を見たほうがいいと思います。

あと、ジャケットで女の人がマシンガンみたいなの構えてるけど、そんなシーンはありませんでした。
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