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テリファー 終わらない惨劇のizuのレビュー・感想・評価

3.8
前作の惨劇から一年後。あのピエロ、アート・ザ・クラウンが再び現れ、はろういんの街を血に染めていく。ただのホラー映画だった前作から、完全なるマスコットキャラクターと化したアート・ザ・クラウン(ピエロの名前はテリファーではない)を拝むためだけの映画。

いや~凄いな。思ってた以上にゴアりまくってた。そこらへんの映画なら見せない直接描写がそれなりのゴア映画のクオリティでほぼ全て映されていた感じ。「え~、そこ見せないの?」みたいなのが本当に一切無かった。そして「そ、そこまでする?」と多少視聴者さえも引かせるレベルのえげつない殺し方をノリノリでしてくれるアート・ザ・クラウン君。

冒頭からまあ惨殺を繰り返してるわけなんですが、服に付いた血はコインランドリーで普通に洗うのか...笑
たまたま現場を目撃してしまったおっさんは息をするように殺され、アート・ザ・クラウンは飛び立つ...

個人的に嬉しすぎたのが虫の登場。新商品アート・クリスピー!ガラス、昆虫、カミソリの刃がランダムに入っているよ!みたいなものを子供がボリボリ食べてたのが何気にとても好き。その後訳あって箱の中に手を突っ込むんだけど出てきた手にはガラス片が刺さっていたり昆虫が乗っていたりUJI虫がついていたり....こういう生理的に無理!ってなるシーンがわりと好きだったりする。

ゴアに関しては申し分なし、同時期の作品「オオカミ狩り」「哭悲/The Sadness」と比べるとこれが一番かなーと。
目玉を抉り自身の眼孔に挿入、急すぎるドラムガン乱射による虐殺スプラッタ、頭皮剥ぎ取り脳丸見えからのグッサグサ、傷口に漂白剤をぬーりぬり、おちぬちぬ切断...etc...。
軽く言ってるけど描写はここ最近の映画の中だとかなりエグいんじゃないかなーと思いました。頭皮剝ぎ取りーの所はオーバーキルすぎて流石に可哀そうだったけど、あれだけやられてるのにあの叫びレベルだと普通に腹とか殴られてボコられてるくらいの時の声に聞こえてしまって...ちょっと不満。もっと鼓膜に訴えかけるくらいえげつないスクリームが欲しかった。

前述した通り、本作は1作目よりアート・ザ・クラウンをマスコットキャラクターとして扱っておりファンサのようなシーンがちらほら。
最近発売されたBlurayにも大量のグッズがついていただけあって人気なんでしょう...。
個人的には絶対に一言も声を発さないプロフェッショナルを尊敬し、そのスタンスでやっている恐怖を煽る描写にかなりシュールさを感じクスッと笑ってはいた。

でもね~、何より不満なのが後半。この映画にはこれといったストーリーは無く、「ピエロがただただ殺すだけ!」な事に変わりは無く、別にネタバレでも無いと思うので言いますが終盤がダルすぎる。
主人公相手に手抜きすぎ、今まで惨殺無双してたのに急に弱くなってしまって超絶萎える。主人公の魔法の力により何故か本来なら絶対トドメを刺されるであろう場面を全て見逃してもらい、以降同じような展開を繰り返す。
流石に飽きるというか、観てて辛いよ...

あと謎に2時間越えなのもあって流石に中だるみがある。えげつない殺人描写で確実に元気は出るけど、この内容で2時間超えは確かに失神者や途中退場が出るのではないでしょうか。(白目)
私は吐くどころか普通にご飯食べながら観てたけど、長いしグロいのもあって普通の人からしたら流石に全吐案件だわ...

個人的にテリファーは1が面白く無くてあまり期待はしていなかったんですが、思ってた何倍も面白かったです。
1はただのゴアってるスラッシャー/ホラーだったけど、2はコメディ要素も入れつつ超大幅なゴアのアップデートを加えたって印象でした。

推しは心優しいのに惨たらしく殺されてしまう優しい店員さんです。U-NEXT399pt。

視聴 2023年10月13日
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