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終わりの時と祖先の軌跡のくりふのレビュー・感想・評価

終わりの時と祖先の軌跡(2022年製作の映画)
3.0
【メリケンな闇 三題噺】

IFF2022『東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション6』上映にて。作品ページが出来たのを知ったので、追っかけでメモ的に投稿。

時間が経ち印象が薄れていますが…このプログラム4本中ではコレ、いちばん強烈でしたが…ハッキリ言って、よくわかりません。

アメリカ先住民の歴史(=差別)、カルト教団、シューティングゲーム…という、一見無関係な3つをつなぎ、ドキュメンタリーとして語り直しているようです。

が、かの国が“血と暴力の国”であることは、既に世界の皆が知っているでしょうから、とくに鮮度は感じなかった。

圧巻は、シューティングゲームの映像。モンタナ州を舞台に、大自然の中、銃で殺しあっている人々を、めっちゃ遠景から眺めている。風景に溶け込んで、隅っこから時々、パ・パンと銃声が小さく轟く。時に、マズルフラッシュも光ったと思う。

風景は現実の映像をCG化して、ゲーム画面に取り込んでいると思うのだけど、これが美麗なのに禍々しい。映画そのものの得体が知れないので、余計に不気味。ゲーム画面というより、映画が今までに描いてきた、人類終末期の最新型、という印象を受ける。

そんなわけで、この画に遭ったことは収穫。が、映画自体は、一度では咀嚼不能でした。

<2022.10.18記>
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