【BAKABON おもねってすっからかん】
これも渡航中、行きの機内で見た。
私は『ゴジラ-1.0』の幼稚さに呆れてしまい、-100くらいの後味だったので、本作は、まったく面白くはなかったが、プラマイゼロになる位のリハビリにはなった。
イライラゴジラと違い、安心して機内で退屈時間を過ごせ、子供センターなら山崎映画七難の一つ、幼稚さは隠せるのだと思った。
改めて、山崎監督は鈍感力が凄そうと感じる。独自性の薄さ、パクリなどお構いなさそうな感性は、韓国やインドの映画人に近いのかもしれない。
今回一番気になったのは、子供向けだからと、子供におもねるように見えたこと。すっかり忘れたが『ジュブナイル』の時からこうだっけ?
子供向けでも、老若男女の心ふるわす映画はあるし、ガッキー出すなら、大人もターゲットでしょうに。
単純に比べられるものでもないが、『スタンド・バイ・ミー』だって12歳男子4人の物語だった。なぜここまで違うのか。
ツッコミ出すと色々出てくるので詳細は省くが、子供向けだからこそ曖昧に描いてはいけないこと、色々あると思うのだが。
物語としても、語る気があるのかってくらいダラダラしており萎える。図鑑なのに、デコ鑑か!てほど外見ゴテゴテ飾っているのに、物語中では中身は殆ど白紙のまま…そんな有り様が、象徴的に思える。
ガッキーの役は、誰が演じても同じような薄さでしたね。巧い女優さんに、独自に膨らませてもらった方がよかったのでは?最近話題の伊藤沙莉さんとかどお?彼女もアラサーでしょ。
で、この映画、結局何が言いたかったんだろう?
あ、そういえば、一反木綿がフンドシに見えるのが可笑しくて。そうは狙っていないらしいのがまた、山崎映画らしい。
<2024.6.15記>