このレビューはネタバレを含みます
韓国で生まれて間もなくフランス人夫婦の養子になりフランスで育ったフレディ。ひょんなことから韓国に行くことになり、産みの親に会うまでの25歳から33歳までを描いた作品。
フランス人としてのフレディ、韓国人としてのヨニ。どちらも自分だけど、フランス人なのに見た目は典型的な韓国人だと言われ、でも初めての韓国の土地の言葉や文化の違いに戸惑いを持つ。
不安定な気持ちを抑えきれず、大切な人を壊していってしまうフレディ。
ラストの産みの母親に自分の誕生日の日にメールを出したらメールアドレスがなくなってたのには悲しい。最初から違うメールアドレスを教えていたのか。職員の人が動いてくれたみたいだから、嫌々会ったのかな。娘と再会した涙は嘘だったのか。なんだかな。
産みの親に再会して、自分の心の隙間が埋まる人もいれば、フレディのように心が壊れてしてしまう人もいるんだろうな。アイデンティティって何なんだろう。自分を作るのは血なのか土地なのか。
でも、育ての両親やおばあちゃん、血のつながった父や叔母におばあちゃん。確かに愛されているよ。
2023#94